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omotesando 101 提携デザイナーの実績

お客様のご要望

この物件には予め3つの空間的な課題があり、リノベーションによってそれぞれ以下のような解決を試みています。 1、リビングダイニングを上部で分断する梁型の存在 梁で分断される手前の空間を動きのある場所、窓に面する奥の空間を落ち着きのある場所と定義し、主に座る為にある奥の空間は梁の下端まで天井を下げ、座った時に心地よい天井高とし、鬱陶しい梁型を隠しました。また意識が自然と窓に流れるような構成とするため、高さの異なる2つの天井をゆるやかにつなげました。 2、眺望上好ましくない面格子 地上階に面するこのリビングダイニングの窓の外には、防犯の為に黒いアルミ製の面格子がありました。その格子を隠し、光を取り込み、プライバシーを確保するために、和紙を貼ったスクリーンを用意しました。 3、リビングダイニングの狭さ リビングのソファ兼ダイニングの椅子となる、ひと続きのL 型ソファを配置しました。 L 型ソファをひとつの簡潔な要素として挿入することで、空間を広く感じさせるとともに使い方の可能性を拡げることができました。 素材の選定や全体の構成については、光を採り入れる箇所は透過性のある和紙、人の手に触れる建具などは木や籐、その他の壁は漆喰や珪藻土などの左官材料とし、極力自然素材の中から、適材適所で素材を当てています。次にそれらをひとつの空間の中で秩序をもたせるために、水平なラインで区切っています。この水平ラインは、空間にまとまりやパースペクティブの強調による広がり感を与えるきっかけにもなっています。身体に近い水平ラインの下部は色味や素材感を強くし、身体の拠り所となるよう配慮しました。反対に上部は存在感が少なく広がりを感じさせるように、それらを弱くしています。そして、規範に基づき空間を整えた上で、丸柱や床の間を入れ込むことで空間のバランスを少し崩しています。そうすることで、不完全なものに対して美しさを見出す、日本的な美意識を想起させることを期待しています。

施工エリア
東京都